今は家事と一言にいっても様々な仕事がある。
炊事、洗濯に清掃だけが家事ではないのだ。
育児、介護に親戚付き合いなども家事に含まれるのである。
ヨーロッパでは組み立て式の家具を買って、
家でそれを組み立てるのも家事だ。
その役割は夫が担っている。
つまり家具ひとつ組み立てることができない夫は失格なのである。
そういえば昔の日本の夫にはしなければいけない家事がたくさんあったものだ。
台風が近づいてきたら、家を補強し、
被害が出れば家の修理もしたし
テレビのアンテナが倒れてしまったら、
屋根に上がって針金を使って立て直したものである。
簡単な家電製品の修理は夫の仕事だったし 自転車の修理も行った。
夏は蚊帳を張り、
冬が来れば、枯葉を拾い集めて燃やすのも夫の役割だった。
水道管が詰まれば棒でつついて管の掃除もしたし、ねずみの駆除もした。
昔は不便な生活を強いられていたので、夫婦が協力しなければ家事は出来なかったのだ。
今はもう夫の出番はなくなってしまい、
より多く給料を取ってくることが役割になってしまった。
本来、家事は下層階級の人の仕事であり
昔はそこそこの家にはお手伝いがいて、家事はお手伝いがするものだった。
今でもアジアではそれほど金持ちでもないのにお手伝いがいる家庭は多い。
家事は平等意識の試金石であるといえる。
どこの国でもかつて家事はお手伝いがするもので、
お手伝いは田舎の貧しい女性のための職業だったのである。
そして西洋では革命が起きて平等意識が芽生え、やがてお手伝いは姿を消していく。
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